希望生存確認

信じてないでしょ? https://suzuri.jp/savayanagi

よく分からない過去のやつ。

Sは何かみつけたようだ、ずっと探していた何かを。自分の宝箱に仕舞うべきものを。

とうとう彼は見つけた。花火は鳴り止まないが気にはならない。

全ては生活に中にあったものだ、彼の人生、彼の友情、家族すべてに含まれていた、その中にあった。昔の夢は忘れてしまった、過去の夢は彼の脳から自然消滅し、それらは必要ないものになった。

それを僕は感じていた。彼は何も言わなかった、でも僕にはわかったんだ。

いつの間にか夜空から花火は消えていて、人々はビール缶を置き去りにしてぞろぞろと帰路につく。

気がついたら、M子さんが隣にいた、彼女はなぜかメンズスーツを着ていて胎児柄のネクタイを締めている。

「花火は見た?私は見逃しちゃったわ。」

「僕もほとんど見てないよ、ぼーっとしちゃってた。」

「残念ね。」彼女はそれだけ言うと彼女の家の方向に向かって歩き出した。

Sとはあまり親しい仲ではない。しかし僕は、彼が何かに取り憑かれているように、その”何か”を探し求めていることは知っていた。秋にたまたま立ち話をした時だ、たわいもないことだったと思う。彼や僕の友達やその日に有ったことを話した。そして彼は「もう少しで見つけられそうなんだ。」とだけ言って去ってしまった。それきりだ。

明日は休みで僕に用事はない、M子さんを誘ってどこか散歩に行こうか、やめとこうか迷っていたがM子さんはもう行ってしまったし、あとは家に帰って寝るだけだ。

翌日、僕はSに連絡して、彼の家へ行った。たくさんのお酒とお菓子を持って。

彼が在宅か知らないが、誰かしらいるだろう。彼の仲間が。

ベルを押すと扉の奥から顔を出したのはYご婦人だった。彼女とは面識がある、何度か食事をご馳走になった。

「あら、ご無沙汰じゃないの、どうかなさったの?」

「いえ、ただSはいるかなと思って訪ねたんです。マダムはお変わりありませんか。」

僕が言い終える前に彼女は僕を玄関に引き入れた。緑色のトイレ用スリッパを履いた彼女は昭和のマダムのような格好で、僕は思わず「やはりYご婦人には、そういった格好がお似合いですね。」と言ってしまった。

彼女はそれには反応せず「後で吉田さんもいらっしゃるようだし、ゆっくりしていけばいいわ。」そう言った。

ここは住宅街にある汚ったないボロアパートでSはその三階に住んだいるが、よく人が出入りする。そしてその人達はみな他の人とは違う思想を持った人達だ。

Sがいないなら帰ろうかと思っていたが、吉田が来るなら話は別だ。僕はマダムとワインをつまみにオセロをやった。僕はすでに3回勝っていて、マダムがやっと3勝目を飾った時、挨拶も無しに吉田が来た。

「吉田、元気か?お前を待っていたんだよ。」「そうよ、遅いわ。3時には来ると言ってたでないのよ。」

吉田は気持ち悪い笑顔を浮かべたまま、僕たちを素通りして台所に向かっていった。

Sはまだ帰ってこない。

 

ここで一句。

よく分からない

メモで見つけた

当てたいので載せました。

以上。

 

P.S.

眠りたいです。

 

ねこ

ねこが好きだ。

ねこという概念そのものが好き。

夜にフラッシュたいて、写真を撮ると目が光るのが好き。白く光ったり、緑だったり、黄色だったり。

ねこ本体とねこの眼球と、「ねこちゃ〜ん」と呼ぶとニャーと鳴くのがかわいい。

でも飼うと絶対あいつら棚の上でションベンして、私の本をションベン臭くするに決まってる。

ねこカフェに行きたい。ねこカフェ貸切にして、照明全部消してもらって大量のねこの光る目の写真を撮りまくりたい。

 

ここで一句。

 

ねこがすき

でもうんこ臭いに

決まってる

 

以上。

絵のない紙芝居

この紙と呼ばれる物体上では、新宿区歌舞伎町という現存する空間でのおはなし、おはなし。

明け方にある人(ホモ・サピエンス)が歩いています。

その人は男性で出生名を吉田といいました。彼は飲み会帰りで、疲れているようです。

そうしてラブホテル街をトボトボ歩いていると、彼を構成する細胞の一つであるあけみちゃんが「あっ、ねこだ!!!」と叫びました。普段は細胞たちの意識は繋がっていて、同じことを考え、同時に同じ言葉を発しますが、この時は違いました。あけみちゃんだけがねこの存在に気付き、あけみちゃんだけが言葉を発したのです。他の細胞たちは吉田が飲んだお酒のせいであまり意識がはっきりとしていなかったようです。不思議なことにいつも繋がっている筈の細胞たちなのに、あけみちゃんの意識が他の細胞たちと乖離したようでした。これは本当に魔訶不思議な現象でした。

あけみちゃんはそのねこに近づきたかったようでした。あけみちゃんの意識だけがはっきりしており、他の細胞たちはふわふわしている状態だったために、吉田はあけみちゃんの❝ねこに近づきたい❞という願望、そのままにねこに近づいていきました。

そうして、そのままねこと同化し謎の物質が誕生しましたとさ。

おしまい。

うみねこ

今日カモメが飛んでいるのをみた。

それで、たしかネコという名詞が付いている鳥が存在していたなと思った。

「ネコがつく鳥」「ネコみたいに鳴く鳥」などと調べてみた。しかしミミグロネコドリやタゲリという全く認識が無い鳥が出てきたが、恐らく違うこれらの鳥では気がするなと感じつつ、諦めた。

そして現在22:10ふと、私が頭に浮かんでいたのはウミネコだと思い出した。

カモメには以前、尿をかけられた経験から若干の憎たらしさを感じている。

しかしウミネコはカモメと同じ仲間だが、海と猫のハーフだから、もしかしたら鳥ではないのかもしれない。YouTubeで鳴き声を確認したが、猫の鳴き声には聞こえなかった。

つまり、ウミネコは海であり、猫でもあり、鳥でもある。すなわち三位一体なのだ。

 

ここで一句。

ウミネコ

三位一体の

存在だ。

 

以上。

 

 

「わたしの自由研究」について

自由研究なんて、誰がする?

自由ってなに?

寧ろすべきは、自己研究。

死ぬまで続くであろう、己の探索。己でもなに書いてるのか訳わかんねえ。

ここで一句。

山梨に

何しに来たの

来んじゃねえ

 

以上。